| 4Xをはじめてみよう企画--その1
始めに
4XとはUCIのワールドカップサーキットで2シーズン目を迎えたばかりの新しい競技形態です。DSからDL、そして4Xへと、目まぐるしく変化して来た経緯があり、未だ正しく認知されていないのが現状です。BMXライダーを巻き込み、この競技は世界的に大変な盛り上がりを見せていますが、日本国内で公式戦は年間1戦のみとお寒い状況です。しかし、BMXトラックを使用した類似の種目は多く開催されるようになってきました。ジャンプができるからと言って、簡単に勝てるような種目ではありません。体力、瞬発力、知力、その全てを動員する自転車競技種目です。少しでも、4X競技の盛り上がるよう、このテキストが参考になれば幸いです。
4Xの成り立ち
4Xとは、2002年よりUCIの正式種目なった、新しい競技フォーマットです。4人で同時にゲートスタートする方式ですが、1999〜2001年の間、Dual(DL)という2人で同じコース内で競う方式のレースが行われてきました。しかし、3年間という短命に終わっています。定かな理由は不明ですが、スタート直後から潰しあいになって、ダーティーな行為が目立った、TV映えが悪いなどが考えられます。しかし、もっとも大きな理由は、2001年よりシーオッタークラッシックでMountainCross(MTX)が開催されるようになったことだと個人的には考えています。4人で同時にゲートをスタートし、巨大なW、バームが設けられたコースを競り合うエキサイティングなレースは、メディアにも大きく取り上げられ、このフォーマットが待ち望まれていたとを示しました。
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1999年、UCIワールドインビテーショナル in AraiのDual。左は高松健二。アライはこの後、グローバルレーシングを立ち上げ、イケイケとなりますが、現在はショボショボです。真夏の夜の夢でした。世界選手権呼ぶとか言ってましたけど・・ |
日本における歴史
日本のオリジネーター
日本に於いて、オリジネーターと言うと、DirtBrosの2人、柳原康弘と塚本岳と、健康兄弟と言われた、高松健二と猪俣康一の2人が挙げられます。1990年代初頭からアメリカなどの海外遠征を積極的に行ってきた彼らは、DHはもちろん、Dual Slalom(DS)積極的に参加し、好成績を残します。DSはDLより前のレースフォーマットで、左右に分かれた2本のコースを走り、左右のタイムの合計で戦う、スキーと同じようなフォーマットのレースで、ライダー同士の接触が無いレースでした。NORBAでは古くからこのDSを種目として採用しており、逆にいうと、トップレベルのDSに参加したければ、NORBAに行くしか無かったのです。彼らの活躍により、1990年半ばより、"スラ"という名前で、日本国内でもこのレース方式は広く知れわたることになります。JCFの公式戦ではなく、草レースや、エキシビジョンのレースで開催されるようになります。また、特筆すべき点は、DirtBrosが年に1回リリースした、DirtBrosビデオです。海外のレース風景など、ライブ感漂う映像満載で、このビデオをバイブルかの様にチェック入れまくったライダーも多いと思います。この伝説のビデオを上回るビデオは今後リリースされないことと思います。日本の4X誕生前夜というと所でしょうか。しかし、本当のブレークスルーは1本のビデオのリリース待たなければなりません。
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2003年、シーオッタークラシックDS。ウエイド・ブーツとショーン・パーマー。この人、超かっこいいです。
スラロームの深いバンク。最高です。
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"あの"ビデオ
もちろん、FOXが1996年にリリースしたビデオ、"ChainSmoke"のことです。日本のみならず、世界のMTB事情は、このビデオの前と後で、はっきり線を引けるほど(少なくとも僕は引いてます)の衝撃でした。TroyLeeDesignsのDaytona、FOXのジャージ、VANS、SPYのアイウエア、インテンス、全てはショーン・パーマーから始まりました。ファジー・ホールのバックヤードに設けられたトレール、そこを走るパーマー、ファジー、トッド・ライオンズなど、恐ろしいほどかっちょ良かった彼ら。MTBでこんなジャンプが出来るんだ・・と考えさせられた記憶があります。また、パーマーのスラロームシーンも強烈な印象を残します。このビデオはBMXライダーがMTBに乗った場合、こんな素晴らしい動きをするんだという印象を強く植え付け、永遠のクラシックであるのと同時に、Good old daysだったんだ、という懐かしい気持ちを抱かせます。この頃は業界自体に勢いがあり、1990年代の10年間は、ライダーにとってもビッグマネーが動き、ディスクブレーキ、ロングストロークのサスペンションがリリースされるなど最高の時代となります。話がそれましたが、このビデオにより、"スラ"こと、Dual Slalom(DS)は国内で人気を博し、世界的にも人気種目へと成長し、BMXライダーを巻き込みながらDUALを経て4Xへ発展して行くのです。しかし、日本で4Xフォーマットのレースが開催されるにはまだまだ時間を要しますし、パーマーがサーキットを去った後の話です。
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TroyLeeDesignsの天井から吊されているパーマーのバイク。1996年の世界選手権で2位を獲得した際のもの。なんか、パーマー特集みたいになってきました。 |
MAZDA BicycleCross
シーオッタークラッシックで最初のMTXが開催された2001年の10月に岩岳でMAZDA BicycleCrossが開催されます。UCIやJCFよりも一足先に、スタイルグラフィックスが4XフォーマットのレースをBMXコースやDHコースでは無い、本物のコースを作り上げたのです。この大会は三浦進がFinalを制し、BMXライダーのテクニックと、パワーをMTBライダーに知らしめることとなりました。MTBライダーを、BMXライダーが打ち負かす、それは、UCIが次の年からスタートした4Xではごく普通のレース風景となります。日本の4Xの夜明けです。
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